臍からキノコが生えた日には

例えば人間、川に落ちればカエルの子。

『芳年略画』

「ものと人間の文化史74 蛸」をGoogle先生で画像検索したいたら、

月岡芳年 「芳年略画 帰国浦島」を偶然にも発見する。

 

正直、今回初めて見た。

ツイッターで桃太郎の浮世絵か、草子の挿絵かがTLにあり、

面白い絵だと思い、こういったおとぎ話の絵はどこにあるのか非常に興味が

あったので、かなりの勢いで目に引っ掛かった。

そして月岡芳年先生の筆なので、なおのこと、目からビームが出た

いや、鼻穴から手が出ているのではないかと言う位に引っ掛かった。

 

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これは、桃太郎の絵(月岡芳年筆ではない)

 

「芳年略画」というものらしい。

(出典:Japaaanマガジン https://mag.japaaan.com/archives/28171)

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「芳年略画 帰国浦島」

 

家の蔵書の「月岡芳年の世界」と

「芳年 激動の時代を生きた鬼才浮世絵師」

を見て見たが、残念ながら発見できなかった。

現在に至るまで、そう完全に見落としていたのだ。

失策である。

「月百姿」や「新形三十六怪撰」なども

かなり好きで太田記念美術館開催の折にも見に行った口だが、

芳年略画のお惚けた感じの絵は、愛らしいというかなんというか

やはりかなりの涎ものである。

欲しい。。

 

これらの作品群は、

芳年略画 – 国立国会図書館デジタルコレクション

(http://dl.ndl.go.jp/search/searchResult?featureCode=all&searchWord=芳年略画&viewRestricted=0)

で全二〇作品が閲覧できる。

どうやら、元は一まとまりに綴られているものではないようだ。

 

調べてみると、

「別冊太陽 月岡芳年 平凡社」「月岡芳年 血と怪奇の異才絵師 河出書房新社」

には、なんとそれぞれ数点記載があった。

「別冊太陽 月岡芳年 平凡社」の説明文によると、

中判四〇図が知られているということである。

山口県立萩美術館・浦上記念館には数点あるらしいのだが、

全部、つまりはコンプリートはどうしたら見られるのであろうか。

 

 

Amazonさん、出番です。ということで、

検索をかけると、Kindle版を発見。

「あづまにしきゑ 芳年略画」という題名で

Kindle 価格:¥108 にて販売されていた。

「これらは、国立国会図書館が所蔵し、インターネット上に公開している資料で、

著作権保護期間が満了したタイトルの画像データを、Kindle本として最適化し制作したものです。」

ということらしい。

このデータでは、デジタルコレクションと同じく全二〇作品。

うーむ、全四〇図が見たい、そして紙書が欲しい。

しかし、¥108というお求めやすい価格設定はとても良心的である。

さすがである。

 

 

やはりどうしても現物が見たいが、難しいのかもしれない。

近く、練馬区立美術館にて

「芳年ー激動の時代を生きた鬼才浮世絵師」

https://www.neribun.or.jp/

が開催されるが、晩年のもののコレクション品の展示ということなので、

もしかしたら、今回の展示で「芳年略画」が拝められるかもしれない。

これは、行ってみる価値はありそうだ。

いや、「芳年略画」の展示がなくても当然のごとく行くつもりであったのだ。