臍からキノコが生えた日には

例えば人間、川に落ちればカエルの子。

2017-05-01から1ヶ月間の記事一覧

「白く輝くあの場所へ。」

そこは、パンとチーズを持って訪ねるには、 あまりにも不適切な場所だった。 腐蝕は進み、ありとあらゆるものが朽ちていく。 叫びは届かず。 また、その声さえも瞬時として、消え果てる運命にある。 羊は、羊を。 卵から孵ったヒナは、やがてその姿を失う。 …

「0と1のあいだに。」

ぴーしー ぴーしー ぴー ぴーしー ぴーしー ぴーしー ぴー ぴーしー ぱっぱぱぱぱぱっ ぱーそなる こんこんこんこん こんぴゅーたー ぼくらは、ぱそこん ぱーそなる いしをもった せいめいたい ごーれむなんかじゃ ないんだよ いまもみている このがめん き…

「ひとくちの幸せ。」

その翌年、 そのキノコ戦争が勃発した。 一つの精神を持ったキノコたちは、 ただ、 きのことして生きていたかった。 しいたげられる。 泣くキノコ。 しゃべり続けるキノコ。 飛んでゆくキノコ。 群生する、キノコ、キノコ、キノコ。 綿棒容器には、エノキだ…

「理想的な生活。」

「とうとう、最新型の冷蔵庫を手に入れたぞ。」 男の念願叶って、手に入れた冷蔵庫だ。 男は、別に冷蔵庫に執着していた訳ではない、 連日SNSに動画広告が流れていて、 それを見る度に、何とも便利そうだ。 と、男は常々思っていた。 この最新型の冷蔵庫は、…

「そこに犬がいるかどうかなんてことは。」

そこに犬がいるかどうかなんてことは、 私にはわからないし、 かと言って、いないとも限らない。 要は、その犬を見た人がいて、 実際に触ったという事実があり、 その話を世迷言として片付けてしまうか、 受け入れるかという話になってくる。 その犬の話を最…

「立派な卵。」

むかし、むかし、あるところに、 おじいさんとおばあさんがありました。 毎日、おじいさんは山へしば刈りに、 おばあさんは川へ洗濯に行きました。 ある日、おばあさんが、川のそばで、 せっせと洗濯をしていますと、 川上から、大きな卵が一つ、 「ドンブラ…

「なんとも気持ちの悪い話。」

今日は、人生最高の日である。 なにせ今や世界の総人口70億の中の一人として、 いや、一番の最初の人として、 この地球によく似た未開の惑星に初めて降り立つ その人が私なのだから。 この惑星は、ある連合企業のいち研究員が、 ほとんど偶然と言っていいほ…

「ヒヨコ」

ピーヨぴよぴよピー。 ピーヨピヨ。 ピーピーぴよぴよ。 ピーヨ。 ぴよ。 ピー。 ぴよ。 ピーヨぴよピー。 ピーピー。 ぴよぴよ。 ピーぴよぴよ。 ピーヨピヨ。 ピーピーピーヨピヨ。 ぴよピーヨ。 ピーピーピヨぴよ。 ピピピピヨ。 ピピピピぴよぴよ。 ピヨ…

「アナログだった、あの日、あの時」

テレビは、録画して見ることがほとんどで、 毎回(毎日?)番組表とにらめっこしながら、 録画をしています。 と言っても、だいたいはその時に興味があるもの しか見ないので、ワード検索して感覚的に 引っかかったものしか、録画しません。 それでも、番組…

「世の中、ムダで出来ている。」

仕事をしているとき、 本を読んでいるとき、 ゲームをしているき、 研究をしているとき、 ブログを書いているとき、 絵を描いているとき、 何かをつくっているとき、 子育てをしているとき、 ふと、自分が今やっていることは、 意味があるのかと考えてしまう…